18年間飲んできたベンゾジアゼピン系の睡眠薬をやめました

うつ病

こんにちは。ガネ子です。今日は睡眠薬について。

ガネ子がうつ病になったのは息子ガネ太郎が0歳の時。いわゆる産後うつでした。そのガネ太郎も今年18歳。ガネ子のうつ歴も今年で18年。

長いようであっという間だったような気もしますが、改めてこの18年で飲んできた薬を思い返してみて、あぁーやっぱり長かったのね…と思いました。今回はその中でも睡眠薬について書きたいと思います。他のSSRIや向精神薬についてはまた今度。

ガネ子が飲んだことのある薬を睡眠薬の一覧から書き出してみます。全てのお薬手帳が残っている訳でなく漏れもあるかもしれないのですが。記憶を頼りに。

超短・非ベンゾジアゼピン系

  • マイスリー(ゾルピデム)
  • アモバン(ゾピクロン)

短・ベンゾジアゼピン系

  • レンドルミン(ブロチゾラム)
  • エバミール(ロルメタゼパム)

中・ベンゾジアゼピン系

  • サイレース(フルニトラゼパム)
  • ベンザリン(ニトラゼパム)

メラトニン受容体作動薬

  • ロゼレム(ラメルテオン)

オレキシン受容体拮抗薬

  • ベルソムラ(スボレキサント)
  • デエビゴ(レンボレキサント)

睡眠薬の効果を上げるために使った抗不安薬(ベンゾジアゼピン系

  • ソラナックス/コンスタン(アルプラゾラム)
  • レキソタン(ブロマゼパム)
  • リーゼ(クロチアゼパム)

睡眠薬の効果を上げるために使ったSSRI

  • デジレル(トラゾドン)

睡眠薬の効果を上げるために使った非定型抗精神病薬

  • ジプレキサ(オランザピン)

2017年に販売中止になってしまったけど、それ以前に複数回目のうつの再発を防いでくれて、ここぞというとき助けてくれた

  • ベゲタミンA・B

こうして改めて書き出してみるとホントにうつ病?というくらい睡眠薬だけでもけっこうなラインナップですね。笑

引っ越しも多く何度か主治医も変わったのですが、どの先生もうつ病です。とお答えになるから、間違いないのでしょう。自分ではかなり不安と不眠が強く出るタイプの色々こじらせたうつ病だろうなと思うのですが。

では、それぞれの薬との思い出を簡単に綴ってみます。

あ、その前にベンゾとは何か、簡単に引用で説明しておきますね。

ベンゾジアゼピン(benzodiazepine)は、縮合したベンゼン環ジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ、向精神薬である。 BZDBDZBZPBZ等と略記される。

ベンゾジアゼピン – Wikipedia

ベンゾジアゼピンは、GABAA受容体における神経伝達物質γ-アミノ酪酸(GABA)の作用を強め、鎮静催眠 (睡眠導入英語版))、抗不安陶酔抗痙攣筋弛緩の特性がある。

ベンゾジアゼピン – Wikipedia

最近、ベンゾジアゼピンは即効性があるが故に、身体的・精神的依存に陥りやすく、やめられずに長期服用することで耐性が付き量も増えていくということが問題視されています。

ではでは、ガネ子の長期服用の感想など。(あくまでも個人の感想です)

  • マイスリー(ゾルピデム)
    19年前、初めて飲んだ睡眠薬。
    この子との思い出が一番多いですね。PMSで生理前眠れず、産婦人科で出されました。軽いから、非ベンゾだから安心して、と言われ1回だけ飲みました。とてもよく効き、頭にシャッターがおりるようにコテンと眠れます。翌日に眠気が残ることもなく、すっきり目が覚めます。

    その後、ガネ太郎を妊娠したので飲むこともなく過ごしていたのですが産後にうつになってしまい、眠れず、再度お世話になることに。最初、ガネ子は精神科に行かず産婦人科でうつ病を治そうと思っていたので(当時、精神科は敷居が高かったのです。産婦人科の医師達も精神科に行ったら薬漬けで廃人になると患者に平然と言っていました)うつ病になって最初の6ヶ月を産婦人科でマイスリーとドグマチールで過ごしました。
    ですが、うつを発症してから数ヶ月、マイスリーを飲んでも毎日必ず夜3時に目が覚めてしまいます。
    嗚呼…今日もまた3時だ…と目が覚めた時の絶望感、いつも目が覚める前に見る火事の夢、未だに生々しく覚えているのですが、そんなガネ子に産婦人科の医師は言いました。
医師A
医師A

3時に起きたらまた10ミリ、マイスリー飲んでもいいよ。軽いし。出しとくね

今、思うとOUT!ですよね
寝る前に10mg、3時に起きて10mg。1日の最大用量10㎎を軽く越えてます。でも当時はそのくらい軽く専門でもない医師が使っていたのです。
それからもうつの症状は良くなるどころが悪くなる一方だったので、「精神科」よりもなんとなく聞こえの良さそうな「心療内科」に行き、マイスリーとそれより長く効果が持続する睡眠薬との併用になりました。組み合わせは様々ですが、寝付きが特に悪いガネ子は最後までマイスリーを外すことが出来ず苦労しました。
うつの症状が落ち着いてきたころは、精神的に依存していて、飲んだから眠れると思いこんでいた部分もあると思います。
最後の方(マイスリー5㎎を4分の1にしていた頃)には先生にマイスリーのプラセボの薬出してくださいって冗談で言っていたくらい。たぶんマイスリーの色と形をしていたらラムネでも眠れるんじゃない?と今も思います。厚生労働省も依存を減らしたいなら患者に分からないようにプラセボ販売して欲しいなぁ。

減らすためにピルカッターで10mgの4分の1、5mgの4分の1と削って削って涙ぐましい努力をしたマイスリー。

デエビゴが登場したときソラナックス半分に置き換えてマイスリーとはさよならしました。が、ソラナックスもマイスリーと同じベンゾでほとんど何も変わっていないと言う悲しい現実。それでもソラナックスは今まで何度も簡単にやめていたので、意味のなさそうなソラナックスへの置き換えでもマイスリーをやめることができたのは嬉しかったですね。

このマイスリー、眠れないと食べ物を食べてしまっていたんです。そしてその記憶が全く残っていない。朝起きてびっくり!キッチンに小人でも出たの?って。
これがマイスリーの困った副作用で、これがあるからマイスリーやめなきゃ、と思いましたし、一見意味のなさそうなソラナックスへの置き換えもガネ子には意味あるものでした。

  • アモバン(ゾピクロン)
    マイスリーを毎日飲んで効きが悪くなった時処方されました。でも起きた時の口の中の苦味が一日中で、すぐにマイスリーに戻っていました。
  • レンドルミン(ブロチゾラム)
    超短期マイスリーと組み合わせで飲んでいた…らしい。(政治家ではないけれど)記憶にございません。
  • エバミール(ロルメタゼパム)
    こちらも超短期マイスリーとの組み合わせ。この薬のおかげでうつ病発症当初の3時に目が覚めるようなことはなくなりました。
  • サイレース(フルニトラゼパム)
    入院したり症状が最悪の時にマイスリーと併用して飲んでいた薬。一日中眠く、このころのことはあまり覚えていませんが、引越し後、転院先の女医さんにアメリカに行く時持って行けないから出したくないのよねぇと言われ、アメリカに行くことないから大丈夫ですって答えたのは覚えてます。今思うとたぶんその時の女医さんはアメリカで禁止されてるから、あまり使いたくないと言いたかったのかなぁ。だとしたらトンチンカンな返事してたなぁ。先生元気かなぁ。
  • ベンザリン(ニトラゼパム)
    ごめんね。あなたのこと、名前くらいしか記憶になくて
  • ロゼレム(ラメルテオン)
    初めて医師にリクエストした薬。
ガネ子
ガネ子

ロゼレムっていう薬が出たみたいなんですが、飲んでみたいんですが…

医師D
医師D

ベゲタミン飲んでるのに、こんなの効くはずなかろう

ぐうの音も出ない、ガネ子。医師「まぁいい、出してやろう。すぐには効かないから昼に飲め」口は悪いけど良いお医者様でした。
しかし効かないと言われてたのにこの薬、その日のうちに驚きの効果があったのです!あくびが止まらない。マイスリーで強制的に意識をシャットダウンさせて眠っていたガネ子にとってあくびが出る、眠いと感じるのは、うつ病発症して感じることのなかったとてもとても久しぶりの感覚でした。
ベンゾと最近出た睡眠薬の違いはこのあくびが出て眠気が起きるか起きないかの違いのように個人的には感じています。
しかし残念なことにロゼレム、あと一歩押しが弱い。眠くなるのですが寝付きが悪すぎるガネ子、どうしてもマイスリー5mgの4分の1まで減らしたもののマイスリーを手放せない。

  • ベルソムラ(ボレキサント)
    これは生まれてはじめて金縛りにあった薬。悪夢を見て寝起きが悪く、眠っても朝起きたら疲れている薬。数回飲んで終わりました。(あくまでも個人の感想です。大事なことなので二度言いました)
  • デエビゴ(レンボレキサント)
    この子の登場でマイスリーとようやくお別れする事ができました。デエビゴ5mg+ソラナックス半→デエビゴ10mgで、ベンゾジアゼピン系の薬をやめることができました。ここまで18年。長かったですね…。
    私自身、ガネ太郎が巣立つまではベンゾに頼ることもやむなしと、勝手に諦めていたのも長引いた要因かもしれません。
  • ソラナックス/コンスタン(アルプラゾラム)
    あんまり効いているのか効いてないのか分からない薬。けっこうこの子とも付き合いは長いのだけど、飲んだり飲まなかったりで、印象の薄い子。最後にマイスリーの置き換えとして頑張ってくれました。
  • レキソタン(ブロマゼパム)
    よく分からないけどいつの間にか追加されていつの間にか削除されたこれまた影の薄い子。
  • リーゼ(クロチアゼパム)
    マイスリーをやめるための代替にのんでみましょうと、提案されて飲んだ薬。???な効果ですぐにボツ
  • デジレル(トラゾドン)
    うつ病初期に飲んでいた薬。うつ病も不眠も酷すぎて、他にも色々飲んでいたのでこの子だけの効果は不明。
  • ジプレキサ(オランザピン)
    とてもとてもよく効くいた、ガネ子の中では優秀な子。不安が強く、嘔吐や喉のつかえがあってもこれを飲むとご飯が食べられるように。うつ病がひどい時はこれを飲んでも眠くならなかったが、最近では2.5mgの4分の1でも眠くなりぐっすり。PMSがひどい時、今も2ヶ月に1度ほどお世話になってます。
  • ベゲタミンA・B
    知らなかったけど、最強の睡眠薬だったらしい。うつが再発しそうな時、頓服で出されたので、頓服で飲む抗不安薬みたいなものと思って、倒れそうなほど具合が悪いとき、これを飲み、普通にお昼、起きてました。
    思い込みとは恐ろしく、これを飲むと不安が消えて、元気に活動できていたのです。もちろん夜もぐっすり。後日、出してくれた先生に、ベゲタミンを飲むと動けないもうダメというときも活動できると報告したら怪訝な顔をされ「ベゲタミン飲んだら大人しく寝ろ」と言われ、疑問に思ってスマホで調べて「白い拘束衣」と異名を持つほどの最強の睡眠薬だと知りました(汗)

厚生労働省の平成30年4月からの診療報酬改定についての発表で、12ヶ月以上ベンゾジアゼピン系の抗不安薬・睡眠薬を長期にわたって継続して処方している場合に処方料が減額されることになり、平成 24 年度及び 26 年度の診療報酬改定においては、睡眠薬の3 剤以上 投与時の診療報酬の減算等が導入されています。

こうしてガネ子がうつ病になってこの18年の間にいつの間にか、ベンゾは悪だという風潮になり、マイスリーとアモバンも非ベゾジアゼピン系と頭に非と付いてるけどベンゾジアゼピン受容体を介して作用するためにベンゾジアゼピン系と一緒のくくりになり…。
ガネ子もベンゾをやめることに躍起になりました。

しかし、ようやくマイスリーもソラナックスも卒業して、脱ベンゾを高らかに報告した時の主治医の言葉が!!!(笑)

主治医
主治医

最近一周まわってベンゾも見直されてるみたいなのよね。
認知症のリスクとかも実は少ないんじゃないかって言われはじめて

もうね、何を言われても驚きません。
18年前、非ベンゾだから軽いからと言って出されたマイスリーが今は医者が飲みたくない睡眠薬ベスト3に入ってるし、(非ベンゾでもベンゾと一緒って言われているし)今、依存性が少なく安全だと言われているデエビゴが10年、20年後どのように評価されるのかは誰にも分かりません。

だから、ガネ子が言いたいのは、今、不眠で苦しんでいる人、色々書いたけど、おびえないで今ある薬の中から眠れる薬を見つけて欲しい。薬はどんな薬も飲まないのに越したことはないけど、不眠っぽいなと思ったとき生活習慣と運動を心がけて、薬に頼らないのが一番なんだけど、病気になってしまったら、どれが弱いとか、どれがいいとか無駄に過剰に不安にならずにちゃんと自分に効く薬を見つけて眠ってください。眠って原疾患をコントロールすることが一番の薬です。

ガネ子がうつ病になって睡眠薬は、マイスリーくらいしか知らなかった頃、なんの番組か覚えていませんが、テレビでさんまさんが、自分も睡眠薬飲んでるってうっかり告白して、会場がえ〜!ってどよめいたんです。それをさんまさんが打ち消すみたいに、「違う違う、0.1㎎くらいのすっごい軽いヤツやねん」って話してたの聞いてその時、ガネ子は知識が全くなかったので軽く絶望したんですよね。さんまさん、0.1mg…(商品名は言ってなかったけどおそらくハルシオン?)私、100倍の10mg(マイスリー)100倍も強い薬なのねって落ち込んで(もちろんそんなことはない)。無知とはほんとに恐ろしいですね。

睡眠薬に軽いとか強いとかないというのが今のガネ子の考え方。短期間か長期間かの作用時間の違いと、自分に合っているかいないか。最近はベンゾかベンゾでないかの違いもでてややこしくなったけど、眠れなければ、いくらベンゾでない睡眠薬でも意味がありません。

ガネ子のうつ病がひどかった時、デエビゴだけで眠れたでしょうか?

はっきり言えます。絶・対・無・理。

ちゃんとした専門の医師の元で、用法用量を守って、アルコールに頼らなければ、睡眠薬はいつか減らせるはずです。ガネ子みたいに原疾患をこじらせなければ、やめることも可能なはず。
これだけ飲んできたガネ子ですが今は、デエビゴ1剤。

この記事が、今、眠れなくてベンゾ系の薬を飲んでいる人の罪悪感と不安を少しでも軽減できますように。

ガネ子も朝散歩や夜寝る前の環境を整え、デエビゴをやめて睡眠薬に頼らないで眠れる日がくることを諦めていません。ですが、とりあえず18年間ガネ子を支えてくれた選手たちには拍手を。(覚えていないとか、影が薄いとか言っちゃってごめんなさい)

そして影の功労者はなんと言ってもピルカッター君。

薬を4分の1にするなんてことも簡単にやってのけます。薬局やドラッグストア、いろいろまわっても見つからず、ガネ子が購入したのは、ネットでした。10年以上前購入して、今も現役で使っています。一応どんな物か貼っておきますね。ピルカッター君にも拍手!


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